ハト達の故郷であるハト星を破壊され、ものすごい勢いで吹き飛ばされたハトは、
今後暮らす場所を探し、宇宙へと旅立った。

圧倒的な無の空間、宇宙。
そこは果てしなく広かった。

初めて豆を食べたあの日のことや、
初めてシーソーで遊んだあの日のことなどを思い浮かべながら
ハトは孤独に宇宙の中を必死に羽ばたいた。

1年後、ハトがいつも通り羽ばたきながら
プルップゥとつぶやいたその瞬間、

目の前に一つの星が現れたのであった。

ハトは目を疑った。

「一体どういうことだ!?」
「なぜ突然星があらわれるんだ!?」
「これは夢なのか?」

疑いつつも、その星をよく見てみると

広大な土地、大自然に恵まれたこの星は、
まさにハト星と「うりふたつ」であった。

久々に陸地に降り立ったハトは一息ついたのちに、
地面をつつき始めたのであった。

2~3回つついてみたところ、
非常に良いつつき具合だった。

この星であれば、新ハト星として、第二の故郷として
あの平和な日々を取り戻せると、ハトは確信した。

「この星で、みんなの帰りを待ってるよ」

ハトはそう思った。
※この物語はフィクションです。